メンタルヘルス・マネジメントの資格とは
皆さんはメンタルヘルス・マネジメントという資格をご存知でしょうか。内容はあいまいでも、耳にしたことはある人も多いかもしれません。
この資格では、企業で働く人の心の不調を未然に防ぐだけでなく、活力ある働きやすい職場づくりを行えるような知識を習得できます。
メンタルヘルスの基本的な知識はもちろん、対処法、高度な専門知識や臨床的技術を学ぶことが可能。
厚生労働省から「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を受けたうえで、大阪商工会議所と施行商工会議所が行っています。
メンタルヘルス・マネジメントの種類
検定の種類は、Ⅰ種(マスターコース)、Ⅱ種(ラインケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)の3コースに分けられます。
Ⅰ種(マスターコース)の対象者は人事労務管理スタッフや経営幹部です。
自社の人事戦略・方針を踏まえつつ、メンタルヘルスケア計画を立て、産業保健スタッフや他の専門機関との連携をはかります。
従業員への教育・研修の企画をはじめ、立案や実施ができることを到達目標としています。
Ⅱ種(ラインケアコース)の対象者は管理監督者(管理職)です。
部門内をはじめ、メンタルヘルス対策の推進を目的としています。
到達目標は、部下が不調に陥らないような配慮ある行動、もし部下に不調が見受けられた際は、安全配慮義務をのっとった対応を取ることです。
Ⅲ種(セルフケアコース)の対象者は一般社員です。
組織において、従業員自身のメンタルヘルス対策推進を行うのが目的です。
到達目標は自身が抱えるストレスの状況や状態を把握すること。早めに不調に気づくだけでなく、自らできるケアを実施したうえで、状況に応じて助けを求めることも、到達目標として挙げられます。
受験資格・受験料について
受験資格は設けておらず、希望のコースを受験できるのが特徴です。
年齢・学歴・性別・国籍に制限はなく、Ⅰ種と Ⅱ種、Ⅱ種とⅢ種を同じ日に受験できます。
受験料は現時点でⅠ種(マスターコース)は11,000円、Ⅱ種(ラインケアコース)は6,600円、Ⅲ種(セルフケアコース)は4,400円。すべて税込みの金額です。
試験日程・試験内容について
試験日程は年に2回。北海道から九州まで合計15都市で実施します。
Ⅰ種は選択問題と論述問題の2種類で、Ⅱ種・Ⅲ種は選択問題のみです。
選択問題の試験制限時間は各コース2時間で、Ⅰ種の論述問題は1時間です。
各コースによって公式テキストが販売されているため、自分が受けるコースの公式テキストを用いて勉強しましょう。