医療事務

医療事務の資格の概要と特徴

医療事務は、医療機関で医療費の計算、診療報酬の請求などの仕事に携わります。
医療事務の資格があり、基本的な知識があると、業務をスムーズに行えます。

試験は種類が多く、難度も異なります。
最も難易度が高いのは、公益財団法人の日本保険医療事務協会が実施する「診療報酬請求事務能力認定試験」で、医療機関で最も認知されている資格です。
医療事務では、診療報酬明細書(レセプト)を作成しますが、この作成・点検をする能力が問われます。

受験するのに特別な要件はありません。
試験は医科と歯科に分かれていて、学科試験と実技試験があり、試験場に診療報酬点数表やそのほかの参考資料を持ち込むことが許可されています。

その他の診療報酬請求事務の能力を問う試験は、全国医療福祉教育協会の「医療事務実務能力認定試験」と技能認定振興協会の「医療事務管理士」です。
患者に対する接遇能力を問う試験には、技能認定振興協会の「ホスピタルコンシェルジュ」があります。
医療機関では、医療の質と共に患者とのコミュニケーションやしっかりとした知識に基づく回答などが求められており、この能力を試すのがホスピタルコンシェルジュ試験です。
医療明細に対する質問などにも正確に応えられる能力が必要です。

難易度が低く比較的短期間で取得できるのは、全国医療福祉教育協会の「医療事務認定実務者(R)」です。
医療事務に関する基本的な知識とレセプト作成に関する能力を試す試験で、学科問題と実技問題があります。

医療事務の資格試験の日程について

診療報酬請求事務能力認定試験は、7月と12月の年2回です。
医療事務技能審査試験の医科は毎月、歯科は奇数月に行われます。

医療事務管理士は毎月第4日曜日、ホスピタルコンシェルジュは「3級」「2級」「1級」に分かれており、2022年は9月と10月に試験があります。
医療事務認定実務者(R)は、2022年は4月から12月まで月1回行われています。

医療事務の資格を取得するメリット

医療事務の資格を有していなくても、独学で医療事務の知識を身につけていれば仕事に就くことはできます。
ただ、資格があると基本的な知識が身についていることを証明できるので、就職の際に有利です。
資格のある未経験者と資格のない未経験者なら、資格を持っている人のほうが採用される確率が上がります。
また、資格があると資格手当が支給されることもあります。

医療機関は日本全国どこにでもあるので、引っ越しの必要が生じても、引っ越し先で仕事を見つけることが容易になります。
仕事の内容も医療機関によって大幅に違うということがないので、どこの医療機関でも仕事をスムーズに行えるでしょう。