調剤薬局事務の資格の概要と特徴
調剤薬局事務は、調剤薬局で会計事務やレセプト事務の他、患者さんの質問に答えたりする仕事をします。
薬剤師のサポートをすることもあります。
調剤薬局事務の資格には、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する「調剤薬局事務資格」があります。
この資格によって、薬や処方に関する基本的な知識があること、医療制度やレセプト作成知識などがあることを証明できます。
受験資格があるのはJADPが認定した教育機関のカリキュラム修了した人で、カリキュラムの受講開始から1年以内に受験する必要があります。
試験は学科試験と実技試験があり、いずれもマークシート方式です。
もう1つは技能認定振興協会(JSMA)認定の「調剤事務管理士」で、保険調剤の仕組みや調剤報酬の算定や請求に関する知識があることを証明できます。
試験の合格率は60%と難易度はそれほど高くありませんし、受験資格は特になく、年齢制限もなく受験できます。
なお、試験は学科と実技があります。
「調剤報酬請求事務専門士」は一般社団法人専門士検定協会が認定しているもので、この資格によって、調剤報酬を正確に算定したり説明ができる能力があることを証明できます。
学科試験はマークシート形式で30題あり、その他に実技試験があります。
試験問題は3級から1級までのランクがあり、1級は教育者・リーダーレベルで、2級は中堅社員レベルです。
1級と2球は、実際に調剤薬局事務の仕事経験がある方に向いています。
3級は、調剤報酬に関する基礎知識が身についているかどうかが問われます。
新入社員レベルですので、実務経験がなくても合格は可能です。
なお、調剤報酬請求事務専門士の資格は2年に1度の更新が必要です。
調剤薬局事務の資格試験の日程について
調剤薬局事務検定試験は、JADP認定の教育機関でカリキュラムを終了後、随時受けることができます。
認定教育機関には、アイディアヒューマンサポートアカデミーや東京メンタルヘルス・こころアカデミーなどがあります。
2022年の調剤事務管理士の試験は10月23日、調剤報酬請求事務専門士の2022年の試験は12月3日です。
調剤薬局事務の資格を取得するメリット
調剤薬局事務は、資格がなく、知識があまりない人でも採用されますが、実際に働いてみると、覚えることが多すぎで業務をスムーズに行えないということも生じます。
そのため、仕事に就いたもののやめてしまう方も多く、求人は常にある状態です。
資格を取得するために基礎的な知識を学んできたのであれば、ほとんど知識のない人よりも自信をもって効率的に業務をこなすことができます。
また、医療機関で働く医療事務と比べると業務の範囲が狭いので、負担が少ないというメリットもあります。