通訳案内士

通訳案内士はどんな資格?

通訳案内士の資格は、通訳ガイドと呼ばれることもありますが、正式名称を全国通訳案内士と言います。
ビジネスや観光などで日本へ足を運ぶ外国人に対して、日本の観光スポットへ案内したり、歴史や文化について情報提供することができる資格です。
来日する外国人へのガイド役やサポート役は、通訳案内士の資格がない人でも業務を行うことは可能です。
しかし通訳案内士の国家試験に合格した上で、都道府県へ登録した人でなければ「通訳案内士」を名乗ることはできません。

通訳案内士になるための国家試験は難易度が高く、合格率は約10%程度とかなり低めです。
その背景には、高い語学力が求められるという点に加え、日本の歴史や文化を幅広く紹介するために求められる知識も必要となるからです。

外国語に関しては、英囲だけでなくスペイン語やフランス語、中国語やタイ語など、合計で10の言語から選択ができます。
また試験においては、筆記試験に加えて口述の試験もあり、通訳案内士として求められる知識や語学力だけではなく、受験者の人となりも併せて評価されます。
この点は、通訳案内士の資格取得において大きな特徴と言えるでしょう。

通訳案内士の試験日程はいつ?

通訳案内士は国家資格のため、国が定める受験日に全国一斉で開催されます。
試験日程は例年8月下旬から9月の上旬あたりに行われていて、受験会場は全国の主要都市です。
これは1次試験で、筆記試験のみが行われます。

1次試験に合格した人は、11月から12月にかけて行われる2次試験を受験できます。
2次試験は口述の試験となり、受験できる場所の選択肢は1次試験よりも少なくなります。

2次試験まで合格すると、通訳案内士として登録できる資格を取得できます。
試験に合格するだけでは、正式な通訳案内士とは名乗れません。
正式な通訳案内士として活動するためには、住んでいる都道府県へ登録する必要があります。

通訳案内士の資格を取得するメリットは多い

通訳案内士の資格を取得することには、多くのメリットが期待できます。
1つ目のメリットは、今後ニーズが高まる資格という点です。
通訳案内士の資格は、まだそれほど広く知られていません。
しかしインバウンド政策などによって今後は数多くの外国人が来日すると見込まれており、通訳案内士のニーズは高まり続けると考えられます。
資格を持っていることで、就職や転職の際には役立つのではないでしょうか。

2つ目のメリットは、フリーランスとして働けるという点です。
この資格を持っている人の大半は、どこかの企業に属するのではなくフリーで働いています。
例えば旅行代理店や日本観光通訳協会などに通訳案内士として登録しておくと、ニーズが発生した時に仕事を紹介してもらえます。