日商簿記検定

日商簿記検定の資格とは

企業規模や業種、業態を選ばず、日々の経営活動の記録をはじめ、計算・整理、経営成績と財政状態を把握できる資格です。
経理事務に必要な会計知識はもちろん、財務諸表を読むスキルや、基礎的な経営管理や分析力が習得できます。
コストを意識した仕事を行えるので、経理担当者だけではなく、営業職・事務職などさまざまな分野で役に立つ資格です。
税理士や公認会計士を目指す方やキャリアアップを目指す方にも適しています。

級ごとの難易度

日商簿記3級では、経理関連書類の処理や整理、青色申告書類の作成といった、初歩的な実務の知識を身につけられているか確認します。
実務経験がない学生でも、3級の場合は合格がしやすいといわれているため、日商簿記を受けたことがない人は、まず3級からチャレンジしてみましょう。

日商簿記2級は、経営管理・財務業務で必要とされる財務諸表の数字を読み解く力、経営内容を把握できるレベルです。
ちなみに、平成29年11に行われた第147回簿記検定試験2級の合格率は全国平均で21.2%。3級と比べ、2級は難易度がグッと上がるぶん、合格率も低くなります。

日商簿記1級に合格するためには、高度な商業簿記をはじめ、工業簿記・会計学・原価計算を学ぶ必要があります。
また、会計基準や財務諸表等規則、会社法などの企業会計に関する法規を把握しなければなりません。この資格を取得していると、経営管理や経営分析のスキルも得られます。
1級を取得すると、税理士試験の受験資格が得られ、公認会計士試験への適性を見極められるメリットも。

日商簿記の試験情報・試験内容

日商簿記の試験は、6月、11月、2月の年に合計3回行われます。申し込み開始期間や合格発表日は、試験会場によって異なるのできちんと確認しましょう。

3級の試験科目は商業簿記/2時間に対し、2級の場合は商業簿記と工業簿記のトータル2時間です。1級では、商業簿記・会計学で1時間30分、工業簿記・原価計算で1時間30分のトータル3時間になります。

簿記の資格は人事職に役立つ

企業にとって適正な人物であるか見極める人事職のスキルに加え、経理関連のスキルを持つ人はとても貴重な存在です。簿記の資格を取得していると、数値を扱う業務の全体を見渡せるため、企業の経営状態が把握できます。
自身が行っている事務処理を簿記の仕訳に落とし込めると、経理に一つひとつ確認する必要がなくなり、内訳を聞かれた場合でも細かく説明ができるので重宝されるでしょう。